片頭痛

48歳・女性  A・N子 主婦

以前から頭痛持ちで、特に、天気が崩れる頃にズキズキと左のこめかみの辺りが痛み出します。
いったん片頭痛が始まると2~3日は気分が悪く、何もする気が起きません。
主人には申し訳なく思っているのですが、自分の意思に反して身体が動かないのです。
ウォーキングなどの運動をしても良くなる気配がありません。
このまま一生、片頭痛に悩まされるのかと思うと余計に憂鬱になってしまいます。どうぞ。お助けください。

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頭痛に関しては、日本では「たかが頭痛」という概念が定着し、周りの理解がなかなか得ることができませんね。
「なまけ病」とみなされるので、心身ともに疲れ果て、治るものも治らなくなっているのが現状です。

まず、片頭痛の正しい知識から整理していきましょう。
片頭痛はれっきとした「治療すべき病気」なのです。

頭痛は、他の病気が原因で起こる頭痛と、頭痛そのものが原因で起こるものとがあり、「片頭痛」は後者です。
その特徴をアトランダムに列挙しますと

・周期的に襲ってくる

・動くたびにズキンズキンと激しい痛みがある

・その痛みで家事や仕事に集中できない
 (吐き気をもよおす)

・運動をすると余計に痛みが増す

・光がまぶしく感じる
(頭痛が起きる前に視界がチカチカする)
 などです。


上記の症状に2~3、該当するようなら片頭痛の可能性が高いといえるでしょう。
気をつけなければならないのは、「片頭痛の見逃し」です。
「緊張型頭痛」とよく似た症状なのですが、これの原因は肩こりや首こりです。
この緊張型頭痛は、確かにしんどい頭痛ですが、日常生活に支障は出ません。

しかし、「片頭痛」は最近まで医師の方にも誤解があって、「片頭痛そのものが病気」という考えがありませんでした。
そのため、ほかの病気を疑ったり、検査をしても何も出ないので「異常なし」とされてきました。
さらに、「片」と書くので、頭痛の片方だけが痛むと考えがちですが、実際に片方だけが痛いという患者さんは約半分に過ぎません。

片頭痛は遺伝的要素が大きいとされ、完全に予防できる方法が無いのが現状です。
頑張ろうとしているN子さん、片頭痛は立派な病気なのです。
頑張りすぎず、早めの治療をお勧めします。


東洋医学の治療としては、片頭痛は体の他の部分に何かしらのトラブルがあり、その信号として捉えます。
アナタの身体のエネルギー不足なのか、アレルギー疾患が原因なのか、ホルモンバランスの崩れなのか、自律神経失調症からの不定愁訴なのか、あるいは、それらが二重、三重に重なっているのか、を診ます。


ツボとしては、「頭痛なのだから頭だけ」を選穴するのではなく、頭部から、上肢(腕)、そして、下肢(足)へと下りていきます。
頭部のツボとしては(患者さんの愁訴によって当然大きく異なりますが)、「太陽(たいよう)」(目尻と眉尻の延長線上の交差点)や「百会(ひゃくえ)」(頭の中央。両耳から頭頂に向かった線上)、頚部では「風池(ふうち)」(後ろ髪の生え際の下、首の僧帽筋の両外側)を使います。
手では、「合谷(ごうこく)」(手の親指と人差し指の骨がクロスする、人差し指側の陥凹部)。
足では「太けい」(内くるぶしとアキレス腱の間)、「太衝(たいしょう)」(足の親指と人差し指の上方、骨のクロスするところ)などを選穴します。



たかが頭痛、されど片頭痛、です。QOL(生活の質)を保つためにも、まずは片頭痛の正しい理解からはじめ、自分自身の症状をよく見極めてください。