不眠症と鬱症状

37歳・女性  神崎郡・主婦

不眠で困っています。三年ほど前から、夜、眠れないのです。
といって、昼寝もできないのです。
学生時代、イヤと言うほど眠れたのに、最近は睡眠不足で物忘れもひどくなり、友人関係もうまくいかなくなっています。
睡眠薬はなんとなく怖くて飲んでいません。このまま一生、不眠で悩むのかと思うと気分も暗くなり、
最近は鬱っぽくなっています。
針治療で不眠は治るものなのでしょうか。

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「眠りたいのに眠れない」、この苦しさは誰もが経験したことがあるでしょうね。
国民の2割は「睡眠」に関する悩みを抱えているそうです。
そのうちの7割は「不眠」。その背景には、不安感やストレス、そして、夜型化が進む私たちの周辺環境などがあげられます。


まず、「不眠」とはどういう状態なのでしょうか。
そのあたりから、自分の頭の中を整理していかないと、余計に混乱してしまいます。
よく、睡眠時間は8時間がいいとか、いや6時間でいいとか、几帳面な日本人は「睡眠時間の長さ」に神経質になっていますね。

睡眠時間はあくまでも個人の問題で、5時間の睡眠でもスッキリの人もいれば、10時間寝てもまだ寝不足だ、と言う人もいます。

睡眠には「質」、「量(時間)」、「タイミング」、「満足感」の4つの構成要素から成り立っています。
ですから「不眠」とは、睡眠時間の長短にかかわらず、目覚めた時に、「あ~、よく寝たあ~!」という満足感がなく、それによって、心と身体に変調を感じている状態のことなのです。


不眠をもたらす原因を整理しますと、一番怖いのが「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」です。
これは、寝ている間に数十秒の呼吸停止を繰り返す身体的疾患で、肥満の方に多くみられます。

そして、うつ・不安神経症・統合失調症などの精神疾患。

さらに、アレルギー疾患薬などによる眠気や興奮作用のある薬の影響。

最近注目され、マスコミでも取り上げはじめたのが「むずむず脚症候群」。
(膝から足首にかけて虫が這うような不快感がある疾患)。
これは先月、NHKの『ためしてガッテン』で紹介していましたね。

さらに、少数ながら時々見られるのが不規則な生活習慣で睡眠リズムが崩れてしまった「リズム障害」、などです。


このように、「睡眠障害」にもたくさんの種類があります。
まず、患者さんご自身が、自分はどの「睡眠障害」なのかを把握することが大切です。


さて、実際に針治療に来られる方の多くが以下のような症状の方です。

これと言った原因がないのに、数ヶ月もちゃんと眠れない状態が続くものを「原発性不眠」といいます。
眠りたい、眠れない、なぜ眠れないのかを考えて余計に眠れない・・・
この悪循環は相当神経をすり減らします。


このご相談のメールをいただいた女性はきっと、精神的疲労から頭に締め付けるような頭痛が起きていると思われます。
肩も首も、コリコリの状態ではないでしょう。

治療するなら、精神的な側面からの、「不安感」と取り除く治療穴と、全身の気の流れを改善する治療穴を組み合わせます。
ツボは、両乳の先端を結ぶ線の中央にある「壇中(だんちゅう)」、そして、不眠症改善のツボとして有名な「身中(しんちゅう)」(首を前へ曲げて突出した骨の下、3番目の骨の間)、背中の脊柱に沿った「肝兪(かんゆ)」などを選穴します。


正常な睡眠を取り戻すには、日常の生活のメリハリも必要です。
寝る前の刺激は避け、音楽を聴いたりしてリラックして、自分を追い込まないようにしましょう。



不眠症になる人の特徴は人よりも余分にストレスをに感じるタイプです。
そのストレスゆえに、肩こり・首こりがひどく、「集中力」の欠如、「記憶力」の低下などが自覚できているはず。

まずは、肩こり・首こりをほぐし、頭への「血流改善」をして、心身ともに健康になりましょう。
そうすれば、根本原因の「自律神経失調症」も治ります。